Pick up

Dive to learn #1~For Product Mgr~ 「プロダクトリニューアルでPMが見失いがちな2つの視点 前編」

スタディプラスでは、「Dive to Learn」と称した公開勉強会を開催しております。 当日、共有・発表した内容を書きおこして、ブログで公開いたします。

読者の皆様のナレッジのプラスにしていただけるような内容となっています。ぜひ、ご一読ください。 ※Peatixページ

テーマ・登壇者

第一回のテーマは「プロダクトマネージャー」。登壇者は下記の二人でした。 f:id:kana_peko:20181112142817p:plain

(左:スタディプラス株式会社 取締役COO 宮坂直、右:同社 Studyplus企画部長 島田豊

スタディプラス株式会社  取締役COO 宮坂直

新卒で株式会社リブセンスに入社。内定者アルバイト時代に「転職会議」事業を立ち上げ、転職会議事業の責任者として、同社の中心事業に育てる。その後、株式会社カカクコムに転職し、食べログ本部にてネット予約・予約台帳事業責任者として事業を牽引。スタディプラス株式会社では、Studyplus、Studyplus for School、新規事業を統括。

スタディプラス株式会社 Studyplus企画部長 島田豊

ライター、編集者を経てKLab株式会社に広報として入社。新規事業の立ち上げ責任者を務めた後、マーケティング部を立ち上げて部長に就任。その後、株式会社DonutsにてWebメディアの事業責任者として、既存メディアの運営と新規メディアの立ち上げを行う。スタディプラス株式会社では企画部長としてサービスの運営・改善に従事。

セッション1 島田豊 「プロダクトリニューアルでPMが見失いがちな2つの視点」

前職はDonutsという会社で、女性向けのメディアの事業責任者をやっていました。 2018年春から、スタディプラスにジョインしていきます。

今日は何をお話しさせて頂こうかなと思ったのですが、転職したのが今年ということもあり、前職でやってきたことの方が割とボリュームがあり、かつプロダクトのリニューアルを担当することが多いなと。 ですので、サービスのリニューアル経験から見えてきたサービス改善の視点、についてお話しできればと思います。

女性向けSNSメディアをリニューアル

まず最初に、前職で取り組んでいたリニューアルのお話から。 前職で担当したのはSNS系のメディアで、特に未婚20代の女性がターゲットでした。 コンテンツとしては恋愛を扱っていて、恋愛の悩み解決みたいなコンテンツが主力のメディアでした。

WEBとアプリ両方で展開していて、当時はWEBの方が圧倒的にユーザーに見られていました。 アプリのPVはWEBに比べると10%あるかないかで、売り上げもほぼWEBで稼いているという状態でした。 また、アプリのPVが全然伸びておらず、そこを解決したいなと思っていました。  状況としてはアプリに関しての定着度が非常に悪く、新規ユーザーもWEBから流しているんですけど全然定着しなくて伸びていかないという状況でした。

ダサピンク、不親切なUI…

まず仮説を立てるために、自分でアプリを使ってみると‥‥ユーザ滞留が非常に悪いんじゃないかなと思い、課題を考えました。

まず、ピンクを基調にしていたのですが、ピンクの色味が若い女の子から見るとどうも全然イケていないと。 いわゆるダサピンクみたいな感じですね。

後は、女性向けということにこだわり過ぎている。ハートを使ったりとかリボンを使ったりとか過度の装飾を結構使っていて、若い人たちからすれば自分たちの感覚に合わない。 モデルも、ここに出ている子達がそうなんですけど、ちょっとギャルっぽいというか。 2015年、16年ってギャル文化としては沈んでいる状況でして、「今ギャルいませんから」と…感覚がやや古かったんですね。

あと、恋愛ハウツーなので文字中心の記事なのですが、UIは画像中心。記事が新着順で並んでいて、人気の記事や古い記事を見る導線がなく、人気の記事が何かよく分からない。 あと、誤タップをさせやすい仕様になってしまっていましたね。 スクロールしようと思うと記事が開いちゃうとか、あと広告をちょっと触っちゃうと開いちゃうとか。 つまり、UXとしては良くないなという状況でした。

f:id:kana_peko:20181113160336j:plain

女性誌をリサーチしてトレンド情報をキャッチ

定性的なところでターゲットに近い年齢層のスタッフの意見を参考にしたり、女性誌をリサーチしてトレンドを把握したり、モデルを変えたりして、全体のトンマナを調整しました。

また、テキスト中心の読み物系メディアだったのですが、UIとしては画像中心に構成されていて、実体とギャップがあったのでそこを直しました。 お目当ての記事に辿り着きやすくしたり、カテゴリー別の稼働を入れたり、人気順を入れたりして、ユーザーに優しい仕様に変えました。

具体的に、こんな感じで変えました。左がビフォーで、右がアフターです。 ピンクは割と残したんですけど、ピンクの色味を変えました。 記事も、画像中心の一覧画面からテキスト中心の一覧画面に変えるということをやりました。

DAUが伸長、一方でユーザー数が上げ止まりに

結果、めちゃくちゃDAUが伸びました。 リニューアル当月に1.5倍くらい、半年後くらいで2.5倍くらいまで伸びました。 リニューアルした直後くらいからすぐに定着率が改善したので、WEBからの送客もかなり強化したのですが、それ含めてかなり向上したかなと。

WEBでメディアを読んでくれた人が、ちゃんとアプリを使ってくれたというのが現象として起きたんだと思います。 で、リニューアルの第一回はかなり良い感じで成功しました。 一方で、上げ止まりを感じたので、第二回のリニューアルを検討し始めました。PVが伸びた割に、売り上げにはそこまで寄与できていなかったということも課題でした。

ユーザー規模の頭打ちに関しては、恋愛の記事中心だったので、WEBだと結構恋愛系のキーワードで検索されることが多いんですけど、恋愛記事だけ毎日読みたいかというとそんなには多くないという。限界が見えてきてしまったなという感じがしました。

課題はマネタイズ、二回目のリニューアルへ

マネタイズに関しても、恋愛とかで割とクライアントが限定的でした。割と刈り取る系の商材が中心になっていたというのが現象として発生していました。 そこをどうやって打破しようかというところで考えたのが、ジャンルを拡大するということ。

恋愛特化ではなく、毎日読むユーザーの母数が大きいジャンルを取り込んでいくということですね。具体的には、ファッションであったりとかコスメであったりとか、流行りのスポットとか、トレンド情報ですね。

メディアの価値向上、ナショナルクライアント獲得施策

ブランド価値としてどうしても低く見られてしまいがちだったので、マネタイズ強化をしていくために、ナショナルクライアントの記事が載るようなメディアに変えていく施策に取り組みました。 具体的には、ファッション系のメディアでは当時キュレーションメディアが流行っていたのですが、キュレーションメディアは欲しい情報、役に立つ情報、今すぐマネできそうというのがユーザーが受ける印象としてあります。 一方では世界観が作りにくかったり、メディアの個性がなくなるというのが課題です。

ナショナルクライアントが好むようなブランドって、世界観がきちんとあって、見ていると素敵に思ったり憧れを持ったり、見ていて気分が上がるようなものが多いです。 ただ、なかなかユーザーにとってはマネできるファッションじゃなかったり、ブランドの価格帯が高かったりするので手が届かないので、実際役に立つかというとあまり役に立た無いわけです。

この両方を共存させることができれば解決できるんじゃないかと。 世界観とか雰囲気でいうと、写真とかデザインの上で作っていくと。 保守的じゃなくて個性的。憧れや理想でやっているようなファッショナブルなデザイン。見とれてしまうような。 フィルターかけた写真とか、雑誌でいうとNYLONのようなイメージですね。 一方、コンテンツはアイテムをしっかり見せる。 割とハイブランドのファッション誌とかアイテムをあまり見せなくて、これ実際どんな形してるだろうっていうことがあるので、そういうところをしっかり見せて。

ハイブランド過ぎると若い子達が敷居高く感じるので、少し手が届きやすいブランドですね。 あとは日常生活に取り入れやすいコーデを使う。ファッションショーに出てくるようなコーデじゃなくて、普段使いのコーデ。 手の届く、マネできるような実用性のあるコーディネートファッションを実現していこうという風に考えて進めていきました。 ブランドでいうと、10代後半から20代前半が手が届くような価格帯のところですね。

少しファッション性を高めて、白を基調にしたようなトーンに変えました。 ファッション記事の見せ方も、雑誌みたいな感じでスクロールしてパラパラ見ていけるようにしました。